あなたは、わたしの輝く面しか知らない。銀の鏡さながら、太陽の光の反射がわたしを照らす。あなたから隠された部分は、深い火口に穿たれた火山の肌に覆われている。
夜の女王、あるときは美の象徴、あるときは畏れのシンボルとなり、わたしは森の木々の葉の間からどこまでもあなたに付き添う。天空にあるわたしの身体は生命を司る液体を統べ、潮の満ち引きのように感情を思うがままに左右する。
わたしは本能、変化、変容へ向かう動きの象徴。わたしはあなたの秘められた内面として、あなたの内で輝くしろがねの光。わたしは変わりやすいと言われる。わたしの気分は、わたしの香りのように一瞬ごとに翻るから。
わたしは「ルナティーク」、月の香水。